漢方外来
漢方医学は、西洋医学では対応しにくい冷え性など体質による症状や、更年期障害など検査値に現れない不調、はっきりとした病名がつかない段階の症状にも効果が期待できます。
「漢方薬と西洋薬を併用すると治療に有効だった」というケースを多く経験しております。決してどちらが良いということではなく、治療の幅を広げる選択肢として数多くの漢方薬の処方を行っています。
西洋医学では対応しにくい冷え症等体質による症状や更年期障害など検査値に現れない不調、病名がつかない「未病」の段階にも効果が期待できます。未病とは肩こり、にきび、便秘、不眠、冷えなど身体が何らかのサインを出している状態のことです。つまり、漢方薬の長所はより早期の段階で治療が始められることです。逆に短所は効き目に個人差があり、西洋医学なら血圧など数値の改善や殺菌効果など目に見えて評価することが難しい点があります。又、漢方薬の薬効は、各生薬がもつ薬効の足し算ではなく、構成生薬の組み合わせによって得られるので、組み合わせによっては薬効が強くなったり、弱くなったりします。
西洋医学と東洋医学をあわせるメリット西洋医学では検査で異常が発見されず、治療をしてもあまり効果が出ないような更年期障害や自律神経失調症などでも、東洋医学では治療可能な場合が多いです。つまり、西洋医学では検査に異常がなければ「病気ではない、正常である」と終わりにしますが、東洋医学では症状がある限りは治療が可能であると考えます。
漢方薬は保険適用されるのか?現在健康保険で扱える漢方薬は100種類以上になっています。又、薬局で売っている薬と医者が処方する薬では、名前が同じでも薬の含有量が違っていることがあり、一般的には市販のものの方が薬の含有量は少なめにされています。
漢方薬の効果が出るまでの期間「長く飲まないと効かない」は迷信です。効きめは比較的早く表れます。その人にあった薬であれば、1ヶ月も飲まないうちに効果が出てきます。なので、1ヶ月経っても効果がなければ薬の変更をします。
漢方薬の副作用漢方薬は選び方を間違えない限り良く効いて副作用もほとんどありません。つまり、その人の体質や現状「証」のあった薬は長く飲んでいても副作用はなく、体質改善的な効き方をして体調が良くなります。但し、良くない体調変化があれば、副作用と考え薬の変更を検討します。例えば、生薬の甘草の大量投与で高血圧、浮腫などの偽アルドステロン症になります。
漢方薬に適応にあることが多い疾患現代医学では病気として見なされない「何となく調子が悪い」といった症状です。
「冷え」や「不定愁訴」「ストレスに関わるもの」などです。
(更年期障害、自律神経失調症、アレルギー疾患、婦人科疾患など)
作用の強い下剤(大黄、芒硝を大量に含むもの)や附子を含むものには注意が必要です。
抹消のうっ血、微小循環障害を改善する作用の強いもの(桂枝茯苓丸、桃核承気湯など)は使用しません。